2009年2月25日水曜日

オバマ米大統領の施政方針:教育、農業関連、医療などでの無駄の根絶を確約!

オバマの施政方針演説はよかった。なかでも無駄遣いを根絶すると明言したのはよかった:
asahi.com(朝日新聞社):オバマ米大統領の施政方針演説全文(2) - 国際: "この予算で我々は、機能しない教育プログラムや、支援を必要としない大規模農業ビジネスへの直接支出をやめる。我々はイラクで数十億ドルを無駄にしてきた随意契約を排除し、使ってもいない冷戦時代の武器システムに対する出費をしないように防衛予算を見直す。高齢者の健康向上に役立たない高齢者医療保険制度での浪費、詐欺、悪用を根絶するとともに、雇用を海外に移している企業への減税をやめ、税体系に公正さとバランスの感覚を取り戻す。"
どっかの国とは大違い。

日本ではこれだけ景気が悪くなったのだから、なんでもいいからお金を使うことはいいことだ、バラマキをやれ、とする風潮がいまだに蔓延っているが(それを期待して利権団体がまたしても暗躍しているが)オバマは合理的。意味のない浪費をして構造不況がよくなるわけはないのである。

昨夜の日経で鹿島茂が「合理ゆえの不条理」と題してコラムを書いていた。新幹線の東京駅でJRの職員が「乗車券は忘れずにお取り下さい」と連呼する姿を見る度に「アプシュルド(不条理)!」という言葉が口をついて出てしまうという。人件費の節約のための機械化やコンピューター化のはずだったのに、別の人件費がかかっているのだ。JRの例は氷山の一角。

不景気だからいらない雇用でもなんでも雇用を増やすのがいいとマスコミは言う。しかし、いらないものはいらないのだ。そんなことをやっていては経済はますます停滞する。不況脱出の鍵は、世界でも非常に立ち後れているわが国の生産性改善のための投資にある。

1 件のコメント:

Aspirin さんのコメント...

すばらしいですね。驚くなあ。オバマの演説は聞いていて本当に感心しますね。なんて偉そうですけど。最近われわれの周囲ではこんなものが話題になっています。

Genomics and Personalized Medicine Act of 2006 by Sen. Barack Obama

まあ通らなかった法案ですけど、これ日本では研究者ですらこの分野の価値を認められず、特に東大や阪大の偉い医者や研究者がそんなくらだないことにお金を使うなと猛烈に批判していた(かれらはiPS細胞のような「モノ」が大好きで、ゲノムのような「情報」の価値は理解できない)ような類いのものなんですが、オバマというのはどこまで鼻の利く人なのか、こんなものを2006年に出していたというのは驚きです。日本の研究者が激しく批判していたと書きましたが、2007-2008年の二年間くらいでおおむねそのような批判は収まりました、なぜなら確実に結果がでて今や世界の研究並びに医療の姿そのものが変化しつつあるからです。まあしかしおかげさまで大御所がそろって批判してくれたので日本の研究は大きく遅れましたがね。そしてそれより前にわかっていたオバマは(岸本 忠三より)すごいと言えますね。